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とんでもスキルで異世界放浪メシ コミカライズ版 11巻まで
料理が趣味のサラリーマン向田剛志が他の少年少女たちとともに異世界へ召喚されたが、彼だけは特段すごいスキルが発現しなかったことから、ちょっとしたお金だけもらって一人で城を出る。実は彼には現代のネットスーパーを異世界から使えるスキルがあり、注文した食材や調味料で料理を振舞っているうちに伝説の魔獣フェンリルが匂いに誘われてやってくる。異世界ファンタジー小説のコミカライズ版。

数年前にこのコミカライズ版を読んでそれなりにおもしろかったんだけど、内容が淡泊だったのでそのまま忘れてしまった。その後アニメ化されたのでそれも見たのだけど、今度は途中で飽きて放置してしまった。今年になってアニメの2期が始まったので、1期の録画をどうしようかと思い、話の内容を忘れていたのでもう一度このコミカライズ版を読んでみた。まあまあおもしろかった。なおその後アニメの試聴を再開したのだけど、2期の途中まで見てから結局全部録画を削除した。

自分は異世界ソムリエじゃないのでよくわからないんだけど、異世界ファンタジー作品の中では割と早くから食事やネットスーパーを扱った作品なのかなと勝手に思っていたら、まだ連載開始から十年も経っていないみたいなので実は後発の作品なのかも。

王族の暮らしぶりを見てキナ臭さを感じ、隣国との戦争の気配も感じた主人公の元サラリーマン向田剛志あらためムコーダは、比較的平和な地を求めて護衛に冒険者パーティを雇って国を出ようとする。その道中でネットスーパーから食材や調理道具や調味料を買って調理し彼らにも振舞ったところ、とても好評かつ各種ステータスが一時的に大幅アップすることに気づいたのだった。

その料理の匂いにつられ、伝説の魔獣フェンリルが現れる。恐る恐るその魔獣に料理を献上したところ、うまいうまいとたいらげ、なんとその魔獣が従魔(使い魔みたいなもん?)になるのだった。そのときこいつにフェルという名をつける。

自分よりはるかに強い魔獣を形として「従えた」ムコーダは、うまいものを食わせろと言い続けるフェルに対して毎日食事を提供しなければならなくなる。一方で道中の魔物はこいつにかかれば鎧袖一触なのだった。

あとは大体似たような展開がループする。フェンリルのフェルに続き、スライムのスイちゃん、ピクシードラゴンのドラちゃんと次々とムコーダは従魔を増やしていく。そして行く先々で彼の従える魔獣たちと彼の作る料理が人々を驚かせる。

まあだから正直途中で飽きてしまった。

なんとこの作品にはヒロインが出てこない。主人公のムコーダは料理が趣味の優男なので女性向けの作品なのかもしれない。ただ、時々女神が出てきてスイーツ等をせがんでくる。その見返りとして彼は強力な加護を得る。最初は女神一人だけだったのに、だんだんその評判を聞きつけてタカってくる神々が増えていき、そのたびにムコーダらの加護は増えていく。

料理は豊富に出てくる。彼は謙虚にも自分の料理の腕がいいのではなくて現代の調味料がすごいのだと言っている。砂糖とか塩とかじゃなくて生姜焼きのタレとかそういうの。でも彼自身もトンカツとか餃子とかいろいろ面倒くさい料理を作っている。
とりあえず既刊分では彼の旅の目的は自らの安全とおいしいもの探しぐらいだった。

手堅い作品ではあると思う。異世界の人々がムコーダやフェルたちの働きに驚き喜ぶさまが素直に描かれている。日本すごい動画が数百万再生とかされてるみたいな感じ?(笑)女神たちは日本のお菓子やコスメや酒に夢中だし。あとはフェルがあっさりと狩ってくるドラゴンを始めとした強力な魔獣の高級素材の数々に人々が狂喜する。

主人公ムコーダ自身は弱いので嫌味がない。フェルのスパルタ教育により弱いモンスターの群れに突っ込まされて魔法を鍛えられていくのだけど、そんなにものになっていない感じ。フェルら従獣たちはダンジョンに行きたがるのでしぶしぶ連れて行く。フェルは人間たちをなんとも思っていないけど、ムコーダ自身は控えめな性格で、フェルたちがすごく強くて頼もしくても街の人には大体下手に出る。

絵は親しみやすい絵ではあると思うんだけどちょっと線が荒くて多少読みづらさを感じた。主人公ムコーダは垂れ目の優男でいかにもそれっぽかった。フェルも知性ある狼って感じで、謎のポンポン(?)もちょっとした愛嬌があって悪くなかった。

異世界ファンタジーの王道かつ入門的な作品なので、嫌いな人は少ないと思うし幅広く勧めることができるのだけど、逆に言えば特にとがったところのない物足りない作品のように感じてしまうかもしれない。気楽に手に取れて楽しめる作品としてキープしておくのもいいと思う。
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