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SCORE
ロックとクラシックを融合したと言われるプログレッシブロックをメタルでやる俗に言うプログレハードの孤高の旗手DREAM THEATERの、最新アルバムでオーケストラを取り入れたのをライブツアーでやったときの模様を収録したDVD。

第一部はバンドの歴史をたどるということで、各アルバムから一曲ずつぐらい選曲して演奏している。1stのAfterlifeが、古い曲なのにちゃんとオリジナルに近い形で再現していたところにまず感動する。彼らほどの腕の音楽家は、どんどん曲を変えていってしまうのだが、これまでのライブ版と違って今回はファンの要望に応えたのだろうか。2ndからはUnder a glass moon、3rdからはInnocence fadedと、ギターがおいしい曲を選んでいるのもポイントか。

第二部は目玉であるオーケストラが入る。フル・オーケストラを謳っているが、それは偽りアリだろう。かなり最小限の編成になっている。最初の曲でアレレと思うほどオーケストラの音がヘボかったが、聞いているうちによくなってきた。正直無謀な試みだと思ったが、バンド演奏との調和は思いのほかうまくいっていた。楽曲は8thのOctavariumからのものが中心で、これを聞いて改めて8thはかなりクラシック音楽の楽器を取り入れていたことに気づいた。2ちゃんねるのDREAM THEATERスレでも賛否が分かれていたが、私が見た限り好意的に受け止めていた空気があったように思う。

それと、8thはなにやら70年代のにおいがしていたように思っていたのだが、ライブ映像を見て初めてその理由が分かった。キーボードのJordan Rudessが自分の音楽を前面に出したからではないだろうか。それまではただ単に超絶テクキーボーディストに徹していたのだろう。一番びっくりしたのは、ギターの音を加工して作っていたと思ったサウンドが、実はFingerboardとかいう無音階鍵盤楽器?でJordan Rudessが出していたことだ。この楽器、横軸が音階で、縦軸が倍音成分になっているようで(設定により変えられそうな気がするが)、指を縦にずらすとハーモニクスがかった音になる。指で押した瞬間はちゃんとアタック音があるし、この楽器はかなりエレキギターを再現してしまったと思った(ミュートはできるかな?)。

前に出た武道館ライブのDVDと比べると、今回のは普通のライブっぽくないところがいくつかあって、たとえば楽曲をはみ出たソロがないほか、これまでになくアルバムに忠実だったり、パフォーマンスが控え目だった。これを面白くないと捉える人もいるだろうし、私も少しそう思わなくもないのだが、それ以上にファンが望んでいるものを押さえてくれているところが大きかった。

まだまだ新しいものが作れるんだというバンドの底力を再認識できる作品だ。音楽家というのは大抵自身の持つもっとも優れた曲と共に語り継がれるものだが、このDREAM THEATERに関して言えば、彼らが作って演奏したどの曲よりも彼ら自身が偉大であり、これからも沢山の名曲を生み出してくれると確信できる。
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