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アントニア・バート監督

駄作(-30点)
2002年6月4日
ひっちぃ

仲間で組んで犯罪をしてささやかな生計を立てる男たちの悲哀を描いた映画。

友人から借りっぱなしで、今日ようやく観てみてこう言うのもなんだが、はっきりいってこの作品は駄作だ。

イギリス映画らしい。監督はアントニア・バートという女性。この監督のことをまったく知らないので、女性だというだけで言ってしまうが、男たちの描き方が実にヌルいように思う。

社会派きどりだ。クルド人を守れだとか、労働者運動だとか、そういうデモが出てくる。主人公も昔かかわっていたらしい。あんまり大きくは描かれていないので、よくつながりは見えない。ただ、黒幕の口から最後に漏れる言葉で、世の中は金なんだ、体制側がいいんだ、みたいなのがあるので、このへんが監督の伝えたいアンチメッセージなのだろう。警官隊に追われるデモ隊が時々フラッシュバックで出てくる。これでイデオロギー色を感じない人がいたとしたらおかしい。

とにかく作りが安っぽい。感動も安っぽい。

あえて良い点を挙げれば、俳優たちはいい演技をしていたと思う。監督だか演出家だかの指示でわざとらしい芝居をさせられているのだろうと思わせられる。SF が大好きな自立できない青年のキャラも面白い。銃撃戦は、緊迫感がまったくないのが致命的だけど、構成はそれなりによくできていた。

あと、ラストシーンは雰囲気だけはちょっといい感じ。なんとか締めくくれた。その先が無責任だけどね。

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