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ロマンシング サ・ガ2 リマスター版

スクウェア・エニックス

まあまあ(10点)
2023年7月30日
ひっちぃ

平和な時代が終わり、人々はかつて世を救ってどこかへ消えた七英雄の再来を願ったが、戻ってきた彼らは人々に牙をむいた。没落したバレンヌ帝国に一人の占い師が訪れ、子々孫々能力を引き継がせることのできる伝承法を皇帝に授け、ここに帝国の四千年にわたる戦いが始まる。全盛期のスクウェアが開発したファイナルファンタジーシリーズとは違うもう一つのコンピュータRPGシリーズの一作。

昔弟の友人から借りて遊んだのだけどクリアする前に返してしまった。というかその前に取り返しのつかないところでセーブしてしまい、どうにもならなくなってしまった。いずれそのうちクリアしたいと思ってから随分と時がたち過ぎて忘れ去っていたのだけど、My Nintendo Storeでこのリマスター版のセールがやっていたので買って遊んでみた。途中で飽きた。

このゲームの最大の特徴は、代々の皇帝を操って部下とパーティを組んで周辺の敵を倒しにいきつつ帝国を治めて国力を上げていくという、冒険と政治の両輪で進めていくことだろうか。部下は城などにいる面々から好きなのを選んで五人パーティを組む。

人々のためにモンスターを駆除したり各地の小競り合いに介入しているうちに、いきなり時間が進んで皇帝が代替わりし、仲間もいなくなってしまう。でも能力はある程度引き継がれ、次の皇帝とその仲間を選んで再び冒険に行く。シナリオ展開によって仲間になる人々が増えていく。毎回パーティを組みなおすことになるのでまた戦術を練り直すことになる。

政治面では武器や防具の開発をしたり魔法学院を建てたりできる。お金が掛かるので稼がないといけない。こうしてその時々によって強力なアイテムや術がコロコロと変わっていくので、それに合わせてパーティを組むと有利になる。たとえば強力な槍が手に入っても、パーティメンバーの槍の技を上げていなかったら有効活用できない。

技はひらめきというシステムがあって戦闘中に身につく。剣の技を覚えるには剣を振り続けないといけないし、術を身につけたかったらその系統の術を使い続けないといけない。武器の種類や術の系統によっていろんな技や術があり、序盤で強い技を覚えるものもあれば中盤以降にならないと強い技を覚えられないものもあるので考えて育てていかなければならない。全体攻撃とか回復の術とか反撃技とかいろいろある。

自分が今回遊んで飽きてしまったのは、戦闘がどうしても単調に思えてしまったからだった。昔は奥深いシステムだなあと思って一回一回の戦闘を楽しめたのだけど、もうなんかいまやるとそこまで楽しめなかった。システムがもう大体分かっちゃってるからだろうか。それに昔のゲームなせいか戦闘が多すぎるように思った。

子供の頃は攻略本を見ながらワクワクしてダンジョンの攻略を進めていったのだけど、いまやるとエンカウント(接敵)の頻度がうざいし、技や術の消費ポイントを管理しないといけないので一回で攻略しようと思って節約しているとなかなか敵を倒せなくてイライラする。技もなかなかひらめかないし。戦闘が終わるごとにHPが全回復する代わりに敵の攻撃がエグくてすぐ死ぬ。死んだらLPが減り、LPが0になると二度と復活しない。全滅すると即パーティ解散なので緊張感がある。

カンバーランドがいつのまにか滅びていた。今回このゲームに取り掛かる前にNHKの「ゲームゲノム」という番組で特集されていた回を見たのだけど、プレイヤーの選択次第でストーリー展開が大きく変わるというのが取り上げられていて、そういえばそういうのあったなあと思って楽しみにしていたら、たぶんカンバーランドに行けるタイミングになってから別のところを先にやってしまったみたいで気づいたら滅びていた。こんだけ事前に知識を持っていてもイベント取り逃したのが笑った。NPCのセリフを逃さないようにしないといけない。

「ゲームゲノム」にはディレクターの河津秋敏が出演していて当時の開発秘話を明かしていて興味深かった。ファイナルファンタジーシリーズに人を取られて一作目は新人も含めてたった五人で始まったらしい。本作は20人のスタッフが一年かけて作ったとのこと。同番組にはお笑い芸人コンビ「マジカルラブリー」の野田クリスタルも出演していて笑った。

コンピュータRPGの戦闘が好きな人には楽しめるゲームだと思う。前にホロライブの戌神ころねが初代ウィザードリィやっていて笑ってしまったのだけど、もともとコンピュータRPGの源流はストーリーを主体にしたウルティマと戦闘を楽しみたい人が作ったウィザードリィにあって、自分はこのサガシリーズはどちらかというとウィザードリィ型だと思っている。「ころしてでもうばいとる」など有名なネットミームを生み出してきた同シリーズだけど、正直シナリオは淡泊というか語りが弱くて、プロットを淡々と説明しているだけの印象が強い。データ容量に制限があり演出も限られている昔のゲームだからしょうがないと思うところだけど、のちのラストレムナントも割とそんな感じなのでそういう味なのだと思う。自分にとってはファイナルファンタジー4は茶番すぎて弟のプレイを見て自分はやらなくていいか(笑)と思ったぐらいなのでサガシリーズのドライな感じは好き。

とにかくいろんなパーティを組んでターン制バトルの戦闘を楽しみたい人には最適のゲームなので、RPGの戦闘が好きな人なら遊んでみるといいと思う。

[参考]
http://
www.jp.square-enix.com/romasaga2/

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